磨き(研磨・ポリッシング)技術に差があるのはなぜ?
最近はダブルアクションポリッシャーという、バフ目が出にくいポリッシャーが登場したことにより、比較的簡単にポリッシャーを扱えるようになってきました。
ただ、ダブルアクションポリッシャーでも、『ポリッシャー自体の特性』『コンパウンドの特性』『傷の見方』主にこの3つを知らないと『深い傷を目立たなくする』『バフ目を出さない』『磨きでの鏡面』こういった下地を作ることができないのです。
今回は、専門店を探す際に本当にここは本物の研磨ができるのかどうかを見分ける4つのポイントを紹介していきます。
1. ポリッシャーの正しい動かし方ができているか
今回は、「バフ」を「やすり」と思っていただけるとイメージし易いと思います。
ポリッシャーは、バフを回転させて塗装面を研磨しています。
ということは、ポリッシャーの進行方向に対して、直角に動かしているように塗装面を削っていることになります。

これを知っていると、複数の方向に入っている傷を取るには、『縦横』に動かすようにバフ掛けをする必要があるのです。
逆に、特定の傷を取る際の動かし方もあるのですが、闇雲な動きになることはなく、規則性を持った動きになります。
なので、磨いている様子を見ることができれば、上記のような『動かし方』をしているかどうかはチェックポイントの1つになります。
2. コンパウンドの特性を知っているか
コンパウンドは油性・水性はあれど、液体の中に研磨粒子(コンパウンド)が入っています。
『磨き始め』は、この液体のお陰でよく伸びて「白いコンパウンドの膜が見えます」。
この状態は、研磨力が高く傷取り能力が高い状態です。
『磨き後半』は、研磨熱で液体が乾きこの「白い膜が消えていきます」。
この状態は、研磨力が低くなる代わりにバフ傷を取っていきます。(やり過ぎると焼き付きを起こすので注意)
これを知っていないと、鏡面仕上がりが甘かったり、太陽光の元に出した時にバフ傷(オーロラ)が出ることがあります。
なので、コンパウンドが薄くまたは見えなくなるまで磨き上げているかどうかがチェックポイントになります。
3. ライトの「色・明るさ・角度」を調整できているか
塗装面の傷を見るには、ライトの『色』『明るさ』『角度』を調整する必要があります。
『色』は、暖色にすると細かい傷が見えるようになるのですが、塗装の色によってはこの傷が見える色の度合いが変わってきます。
つまり傷を見るには、色を使い分けることが必須です。
『明るさ』は、強すぎるとあかりで飛んで傷が見えなくなるし、暗いと当然傷が見えません。
つまり傷を見るには、明るさを適宜調整するできるとベターです。
『角度』は、傷に対してライトを上から当てた時、横から当てた時、下から当てた時で見える見えないが出てきます。
つまり、傷を見るには、角度を調整できるとベターです。
この3つを調整できる環境や道具があるかが、この特性を知っているか見るチェックポイントになります。
4. ビフォーアフターに「光と構図のトリック」が使われていないか
ビフォーアフターの写真で、『アフターの画角が違う』『アフター写真だけスポットライトが無いまたは暗い』『アフターのピントが合っていない』こういったことがあると、本当に仕上がっているかどうかが怪しいので、チェックポイントの一つです。
まとめ
まだまだ細かいことはありますが、これ以上は各磨き手のこだわりによってそれぞれあるのがこの磨きの世界です。
上記の4つのポイントは、見分け易いポイントだと思うので、
迷ったら「作業中の動画」や「施工風景の写真」があるかどうかを見てみましょう。
それが“本物かどうか”のヒントになります。
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